Skip to main content

カルガリー国際大会のフィナーレ:平和構築・識字教育・人身売買撲滅について考える

Skip to main content

2025年ロータリー国際大会の最終日には、現在と未来のロータリーのリーダーにスポットライトが当てられました。

文:

カナダ・カルガリーで開催された2025年ロータリー国際大会は、親睦と若返りの精神に包まれて幕を閉じました。閉会式では、国際ロータリー会長のステファニー・アーチック氏が登壇し、会員同士のつながりの力を再認識するよう呼びかけました。

「ロータリー最大の力は、ほかでもない会員である皆さん一人ひとりです。でも、私たちは仲間がいてこそ強くなれます。目標や戦略について頻繁に話しても、友情や励ましがなければ、それらは実を結びません。私たちがここに“居場所”を見つけてこそ、ロータリーの力が発揮されます。ロータリーは私たちの大切なコミュニティなのです」

次期会長として2025年6月半ばに選出されたフランチェスコ・アレッツォ氏など、2025-26年度のリーダーたちも登壇。アレッツォ氏は、2025-26年度会長メッセージ「よいことのために手を取りあおう」(Unite for Good)に対する強い思いを語りました

「このメッセージは、すべての会員の参加を促すものですが、会員だけでなく、地域の行政機関やほかのボランティア団体なども巻き込むこと、つまり“参加者の基盤を広げる”ことを意味します。結束を促し、ワクワクした気持ちにさせ、世界だけでなく自分自身も変えるような壮大な夢を、一緒に描きましょう」。アレッツォ会長がこう話すと、会場からは大きな拍手が沸きました。

  1. 2025年7月1日にロータリー国際会長に就任するフランチェスコ・アレッツォ氏が、6月25日、カナダのカルガリーで開催されたロータリー国際大会で講演。かつては吃音を理由にクラブ会長や地区ガバナーの役職を断っていたが、仲間の会員からの温かい支援により、RI理事、そして次期RI会長にまでなったと言います。「ロータリーでいつも感じてきた、皆さんの支援と愛情をこれからもいただけると信じています」

  2. 2026年6月13~17日に台北(台湾)で開催される次の大会への参加を呼びかける2026年ロータリー国際大会委員長のアンドレアス・フォン・メラー氏。「台北の人びとはとても温かく、活気にあふれ、熱意に満ちている」と語り、台湾の文化や自然、寺院、歴史的名所、そして市内を一望できる101階建ての台北101など、数々の魅力を紹介しました。

  3. 妻ヤン・ウンソンさんとともにビデオで大会にメッセージを寄せた、国際ロータリー会長ノミニーのユン・サング氏。膵臓がんの診断を受けた後もロータリーでの奉仕を続ける決意を語り、「医師たちも私も(回復を)信じています。化学療法と医学の力で乗り越えられます」と述べました。ロータリーからの思いやりと支援に感謝を述べ、「決して切れることのない強い鎖の輪である」と話しました。

  4. カナダ・カルガリーのロータリー国際大会会場前で、大きな「YAHOO」サインの前に集まった参加者たち。ステファニー・アーチック国際ロータリー会長は、開幕日の日曜日、カルガリーの文化を称えて参加者とともに元気いっぱいの「ヤフー!」の掛け声で大会の幕開けを宣言しました。

  5. 1905年に初めてロータリークラブ例会が開かれたシカゴの高層ビルにちなんで名付けられた「ロータリー財団ユニティボール」が6月24日に催され、財団の熱心な支援者たちが称えられました。アーチ・クランフ・ソサエティとレガシー・ソサエティのメンバーは、ロータリー財団管理委員長のマーク・ダニエル・マローニー氏やほかのロータリーリーダー、支援者とともにこのイベントに参加しました。

  6. 2025年6月24日、リーダーとして奉仕することが個人面と職業面でどのように役立つかを学ぶための分科会に参加した、カルガリー国際大会の参加者たち。

大会最終日の午前中、参加者たちはインパクトを最大限にもたらすためのさまざまな方法を学びました。

「The Amazing Peace Race」と題する分科会では、「積極的平和の8つの柱」をクラブの活動にどう取り入れるかが議論されました。「Literacy Alive」と題する分科会では、ベリーズにおける子どもの読解力の早期育成の成果が紹介されました。

とりわけ多くの人が詰めかけたのが、「人身売買撲滅のロータリー行動グループ」が主催する分科会です。このグループは世界各地で人身売買と闘っており、今大会ではカルガリー中心部に「ピースポール」(平和の柱)を設置したことでも注目されました。分科会では、カナダの非営利団体「OneChild」の創設者兼会長であり、2025年ノーベル平和賞の候補にもなっているシェリル・ペレラさんが登壇。彼女は10代の頃、自らの意思でスリランカの捜査協力者(おとり役)となり、児童買春の加害者の摘発に協力した体験を語りました。

「児童売買の現場を内側から見たいと思いました。政府の関係部署に連絡して潜入捜査を見学できないかどうか聞いたら、“おとり役をやってくれるなら”と言われたんです」。

この体験が、彼女が「OneChild」を立ち上げるきっかけにとなり、今では子どもや若者たちが人身売買に関する啓発活動に立ち上がるムーブメントを生み出しています。

会場内の「友愛の家」では、第5360地区(カナダ)が設置した高さ約6メートルの大型ティーピー(先住民の伝統的住居)がひときわ目を引いていました。この展示では、先住民コミュニティが直面する課題について学べる数々の工夫が凝らされていました。

「この展示を出せたことをとても誇りに思います。でも、これで最後にしたくはありません。世界中のロータリアンが、地元の先住民ともっと協力できるよう後押ししたい」と、2023年に「世界を変える行動人」の表彰を受けたカム・スチュワートさんは語ります。

大会最終日の終わり、2025年カルガリー国際大会委員長であるブリン・スタイルズ氏は、今大会の成功をこう振り返りました。

「本当にたくさんの人から、この会場が大好きだという声をいただきました。この建物には、温かくもてなす雰囲気があります。カルガリーの街も皆さんにも気に入っていただけたようです。多くの方から絶賛の言葉をいただきました」

すでに多くの参加者は次の大会に目を向けています。2026年の台北国際大会の委員長、アンドレアス・フォン・メラーさんは、次回の開催地への熱い招待の言葉で締めくくりました。

「台湾の34,000人のロータリー会員が皆さんをお待ちしています。台湾の文化、壮大な自然、国立劇場、美しい寺院の数々をぜひご体験ください。2026年国際大会で、一生の思い出となる体験ができるはずです」

台北(台湾)での2026年ロータリー国際大会にご登録ください

ロータリーのソーシャルメディアで2025年国際大会の様子をご覧ください

講演とレポート(英語のみ)

RI会長 ステファニー・アーチック(PDF視聴とダウンロード

RI事務総長兼CEO ジョン・ヒューコ(PDF視聴とダウンロード

ロータリー財団管理委員長 マーク・ダニエル・マローニー(PDF視聴とダウンロード

RI会長エレクト フランチェスコ・アレッツォ(PDF視聴とダウンロード

RI財務長のレポート

RI事務総長のレポート

— 2025年6月26日