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体験をきっかけに参加を促す

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2020年に米国が新型コロナウイルスの第1波に見舞われたとき、デトロイト(ミシガン州)では、国内の多くの都市と同じく、救急隊員と医療従事者のための防護具が不足していました。デトロイト・ロータリークラブの長年のパートナーであったインドのロータリークラブがこの状況を知り、支援を申し出ました。

「インドのクラブが防護具を確保し、デトロイトに発送する手配を行ってくれました」。こう話すのは、クラブの元会長で、現在は第6400地区ガバナー補佐を務めるソープ・ウィリアムソンさんです。ウィリアムソンさんのクラブは、それまでも国際的なパートナーシップを大切にし、オーストラリア、カナダ、エチオピア、インド、ニュージーランドなどのクラブと協力してきました。

これは、ロータリーのネットワークの力を示す一つの例にすぎません。このネットワークを即座に動員して変化を生み出す力は、ロータリーに参加することの主な魅力となってきました。

「パプアニューギニアでの女性の経済力向上活動について知りたければ、2回電話をするだけで、情報を提供できるロータリークラブか会員を見つけることができる」と話すのは、「母子のリプロダクティブヘルスのロータリー行動グループ」の委員長であるジョン・タウンゼントさんです。「この素晴らしいネットワークをもっと多くの人に知ってもらえれば、行動志向の人たちがもっとロータリーに入会・参加するでしょう。そうなれば、クラブに優れた人材が集まります」

幅広いネットワークというロータリーの強みは、どんなに少人数のクラブでも変化を生み出せること、また、大規模なプロジェクトのためにクラブの力を結集できることを意味します。肝心なのは、この点を強調して伝えていくことです。

「母子の健康の分野でインパクトを生むには、大きく考え、大きな規模で長期的な変化をもたらすことを目指す必要があります。これは、一つのクリニックや一つの学校を援助するよりも大きな取り組みとなります」(タウンゼントさん)

異なる国の会員同士が深くかかわるもう一つの方法に、「ロータリー行動グループ」への参加があります。これらのグループは独立して運営されているロータリー関連組織であり、特定の分野(平和、経済発展、環境など)を専門とする世界中の人びとがメンバーとなっています。行動グループは、ロータリー行動計画の優先事項の一つである「より大きなインパクトをもたらす」プロジェクトをクラブが立案、実施できるよう、専門知識、世界的ネットワーク、サポートを提供しています。

しかし、タウンゼントさんによると、行動グループに参加しているロータリー会員は全体の約10~15パーセントにすぎません。これは、ほかの会員やロータリーとのつながりを体験できる多くの機会を会員が逃していることを意味します。

ウィリアムソンさんにとって、行動グループへの参加は、視野を広げ、クラブが「資金を寄付するだけ」の団体とならない方法です。「協力できる大勢の人や多くのクラブがあることに気づいた」と言うウィリアムソンさんは、後に「地域社会の経済発展のロータリー行動グループ」の委員長となりました。この行動グループの理事会には、11カ国からの代表者がいます。

「私たちはみな、自分の身の回りだけでなく、その外に出て、新しい人びととの出会いや機会を奉仕に生かしていく必要があります。ロータリーで築いた人間関係のおかげで、私の人生は豊かになりました。人間関係が広がれば広がるほど、人びとは長くロータリーにとどまります。ロータリーの未来に目を向けるなら、ロータリーのフルパワーを誰もが体験できるようにすることが重要です」(ウィリアムソンさん)

ロータリー行動グループについてはこちらをご覧ください