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世界中で活躍する「行動人」

2024年4月

文:

米国

OysterFest(牡蠣フェスト)は、太平洋側北西部沿岸の漁師たちにとって、40年以上にわたり毎年恒例の一大イベントとなってきました。これはシェルトン・スクークム・ロータリークラブ(ワシントン州)が主催するフェスティバルで、2日間にわたって開催されます。昨年10月のフェスティバルには13,000人のシーフード好きが集まり、地域の団体のために17万米ドルの募金を集めました。ベテランや新米の船乗りたちが参加した牡蠣の早開けコンテストでは、73秒で24個の牡蠣を開けた人が優勝。片方の殻だけむく「ハーフシェル」コンテストでは、下手な開け方だとペナルティもあり、優勝者は2分10秒という記録を打ち立てました。「観客が声援を送り、会場は大いに盛りあがりました」とクラブ会長ノミニーであるローリー・ブラウンさんは言います。「誰でも参加できますが、ほとんどが養貝場やレストランからの参加者です」

スリナム

スリナムでは、中学入試の合格率が50%まで低下していることに当局が悩まされています。現役や退職した教師の会員がいるパラマリボ・レジデンス・ロータリークラブは、この合格率を上げ、中退率を下げることを目指しています。10月には、小学校高学年が通う学校で約20人の教師を対象に算数研修プロジェクトを開始しました。このプログラムでは、集合、方程式、関数、平面図形、三角法などが取りあげられます。クラブ会員のイヴォンヌ・モハビアさんは、「算数や数学は人生のあらゆる段階で必要とされますが、スリナムでは子どもの算数の成績が低いことが統計で示されています」と言います。退職した校長でロータリアンのエワルド・レブンスさんがこの研修を主導し、オランダ数学教師協会(Dutch Association of Mathematics Teachers)からも支援を受けています。

  • 5.00,600万ドル

    ワシントンの養殖牡蠣の年間売上

  • 75.00%

    スリナムで基本的な計算能力を欠く7~14歳児の割合

マカオ

マカオ・ロータリークラブの例会場は、世界で最も収益性の高いカジノの一つです。このことが、思いがけない強力な「手札」となっています。ベネチアン・マカオの運営会社であるサンズ・チャイナが、同クラブの代表的なプロジェクトである知的障がい者や発達障がい者のためのクリスマスパーティーを後援し、クラブの主要な募金活動であるガラも支援しています。12月にはサンズの従業員もクラブの活動にボランティアとして参加し、総勢約200人がフィリピンに送る27,000個の衛生用品キットを詰めました。キットの中身は、バス洗面用品をリサイクルや再販売のためにホテルから回収している団体から提供されたものです。クラブではサンズの慈善活動と足並みをそろえてプロジェクトを実施している、とクラブ会長のジョアン・フランシスコ・ピントさんは言います。

ナイジェリア

ナイジェリアは乳がん死亡率が世界で最も高い国の一つであり、イコイ・ロータリークラブはこの事実を見逃しませんでした。「ナイジェリアでは乳がんの発生率が恐ろしいほど高まっているため、あらゆるリソースを駆使してこの悲劇に立ち向かうことにした」とクラブ会員のウィニフレッド・エビエ・インバシさんは言います。クラブはサラ・アヨカ・オドゥワイエ財団と協力し、2023年7月にラゴス島総合病院で500人以上の女性に無料の乳がん検査を実施。12月にはオバレンデ近郊で400人の女性に無料の乳がん検査を実施しました。1月には、啓発活動の一環としてアライアンス・フランセーズ劇場でジャズナイトと授賞式を開催しました。

  • 19.80

    基本的な衛生サービスを受けられない人の数

  • 36.00%

    乳がんを患うナイジェリア人女性の3年生存率

オーストラリア

オーストラリア南東部にあるハイトン・ロータリークラブ会員のロッド・モリソンさんは、散歩中に得たアイデアを基に、バーウォン川沿いに建つ1878年創立の歴史的建造物、フィアンズフォード製紙工場の見学ツアーをクラブに提案しました。モリソンさんによると、工場はオーストラリアの遺産に登録されているものの、その歴史的価値は見過ごされてきました。クラブの会員たちは古い写真と図面を厳選して展示品をそろえ、75分間のガイド付きツアーを2022年に開始。この工場は、1923年に閉鎖されるまで、布切れ、帆布、摩耗したロープ、軍服、葦、古い生地などを原材料に製紙が行われていました。「オーストラリア初のリサイクル業者だと言えます」とモリソンさん。第二次世界大戦中は、オーストラリア海軍の秘密の機雷工場として使用されました。このツアーは、歴史への関心だけでなく、社会奉仕プロジェクトのための12,000ドル以上の資金を既に生み出しています。

この記事は、Rotary 誌の2024年4月号に掲載されました

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