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ポリオ撲滅に挑むパラリンピアン 

(上の動画は、字幕設定をオンにして日本語を選ぶと、日本語字幕付きでご覧いただけます)

ナイジェリアの村で過ごした幼少時、デニス・オグベ氏はただただ、ほかの子どもたちとスポーツをしたいと感じていました。しかし、仲間に入れてと言ったところで、きっと無視される。それどころか、なじられ、嘲笑の的になる。

彼はわずか3歳のとき、マラリアの治療を受けているときにポリオウイルスに感染し、腰から下がまひ状態となりました。

10月24日に開催される第5回世界ポリオデーイベントで特別ゲストとして参加するオグベ氏。著名人、保健関係者、ロータリーリーダーも参加するこのイベントはシアトルのビル・アンド・ゲイツ財団本部で開催されます。世界ポリオデーの詳細はこちらから。 

写真提供:Kate Benzschawel

しかし彼は、幼少期に味わった屈辱が、身体の強さを取り戻すための力になったと話します。子どもたちに松葉杖を取られ、サッカーがしたいなら歩いてごらんと言われたこともあるでしょう。それでも彼は強い意志をもって歩こうと努力し、左足に局部まひが残ったものの、車いすや杖がなくても歩けるほどの強靭な右足を鍛え上げました。

生まれ変わった体で、オグベ氏はあらゆるスポーツができるようになりました。ただ、当時のナイジェリアで障がい者が参加できるスポーツは、砲丸投げ、やり投げ、重量挙げを含む陸上競技のみでした。彼はいずれの競技でも抜きん出た成績を挙げ、ナショナルチームメンバーに抜擢。2000年のシドニーパラリンピックに晴れて出場しました。 

これが、一つの転機となりました。彼の才能に目をつけた米国の陸上競技コーチが、米国留学と、そこでパラリンピアンとして活躍するチャンスを与えたのです。オグベ氏は、ルイビル(ケンタッキー州)のベラーマイン大学に奨学金留学し、学士号とMBAを取得しました。 

現在は米国市民となったオグベ氏。円盤投げと砲丸投げで数々の記録を打ち立て、その名は世界的なパラリンピアンとして広く知られるようになりました。 

今日、彼はポリオ撲滅活動の支援者としても活動し、国連財団の”Shot@Life“キャンペーン大使として予防接種の推進に力を注いでいます。ロータリーと米国疾病対策センターによる共催で行われたアトランタ(米国ジョージア州)での2016年世界ポリオデーでは、ビデオで紹介されました。