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革新的なクラブ

ローターアクトの結束が、ロータリー入会のきっかけに

Amersfoort Young Ambitionロータリークラブ(オランダ)
加盟年:2016
設立時の会員数:21
現在の会員数:23 

友達の輪:Amersfoort Young Ambitionロータリークラブの設立の鍵となったあるキーワードがあります。それはオランダ語で「Vriendschap」、すなわち「友情」です。かつて長い間共に活動してきたローターアクターたちが30歳(ローターアクトの上限年齢)を目前にして、これまで築いてきたお互いの絆を失いたくないとの強い想いから、ローターアクトクラブの解散を機に、みんなで新しいロータリークラブを立ち上げたのです。

このクラブを形作るコンセプトが、「革新的なアイデア」、「奉仕活動」、そして「楽しみの精神」です。会員たちは、恵まれないこどもたちにプレゼントを配ってクリスマスシーズンを盛り上げたり、障害者施設の中庭をリフォームするなど精力的に活動しています。ゲームともなれば、強い団結力を誇るこのクラブに勝るクラブはないでしょう。例えば、自分たちの地域社会を宣伝するモノポリーゲームを1,500セット売り上げたり、中世時代の塔を舞台にした脱出ゲームを企画し、大反響を呼びました。

クラブの革新性:「格式張らず」、「親密に触れ合う」ことが、月2回開催されるクラブ会合のモットーとなっています。会合の内容は、プロジェクトの戦略策定や、ゲストの講演、自己紹介、各自が持ち寄った話題についての談話など多岐にわたり、これが終わると、お酒を酌み交わしながら交流を深め、会合を締めくくります。クラブの年会費はおよそ300米ドルとなっており、これはオランダのロータリークラブの一般的な年会費と比べると約4分の1の額です。この安さが若い職業人にとって魅力的に映り、会員獲得へと繋がっています。

脱出ゲームの会場作成に取り組むロータリアン

写真提供:Rotary Club of Amersfoort Young Ambition

ファンドレイジングを楽しみながら成功させるためのアイデアを持っているクラブと言えば、Amersfoort Young Ambitionロータリークラブです。例えば、過去の脱出ゲームブームを参考にし、チームが大急ぎでパズルを解きながら、アメルスフォールにある『聖母の塔』から脱出するというイベントを2回開催しました。ある教会が1787年に起きた火薬の爆発事故により実際に跡形もなく破壊されましたが、その中で唯一難を逃れた建物がこの『聖母の塔』です。

「挑戦者は問題やパズルを解き、簡単なゲームをしながら進み、どうにかしてドアの鍵を開ける方法を見つけ、『街中に危険を知らせる』鐘までたどり着かないといけないのです。」会員のヨハン・バーコフさんこのように説明します。

歴史的建造物を上手く利用した今回のようなプロジェクトこそ、大胆な計画を成功させる絶好の例だとバーコフさんは言います。時代の先を読むことで組織の結束力が自然と強まるため、ローターアクトの上限年齢を迎えるメンバーたちも将来を考えたときに、ロータリアンの道を選ぶようになるのです。ちなみにバーコフさんは、Eemvallei-de Heuvelrugローターアクトクラブの加盟認証に携わった18歳の若者で構成されたグループの一員でした(2013年に名称をAmersfoortローターアクトクラブに変更)。

ローターアクトクラブ解散後も新たにロータリークラブを設立することで、仲間との繋がりを保つことができたとバーコフさんは言い、「ロータリーの活動をきっかけに彼らと知り合うことができました」と喜んでいます。

地元のほかのロータリークラブは当初、新しいロータリークラブの設立に対して疑問を抱いていましたが、会員が別のクラブが主催するプロジェクトにも積極的に参加することで、彼らと打ち解けることができました。ほかのクラブのプロジェクトに協力すると、「一緒に活動することで繋がりができるし、刺激やアイデアをもらうこともできる」と言われるそうです。

クラブの会合はとてもカジュアルです。「私たちの会合はどちらかと言えば大雑把です。友達同士で座って会話を楽しむという感じですね」とバーコフさん。「会合には『15分の名声』と呼んでいるアクティビティがあり、会員は全員一年に一度これをやります。要は、自分の好きなトピックについて話すんです。また、『あなたは誰?』というアクティビティもあります。これは新会員がこれまでの人生を紹介するような自己紹介をし、お互いの親近感を深めてもらおうという企画です」

また、クラブ会員は、オランダで毎年開催される『NLDoet(Netherlands Does)』と呼ばれる2日間のボランティア活動や、オランダとアフリカの安全な飲料水に関する啓蒙活動『Walking for Water』に参加し、クラブの連帯感やチームスピリットを発揮しています。一方で、活動を今後も推し進めていくため、休止しているローターアクトクラブの再開も計画しています。

ロータリーコーディネーターを務め、第1570地区パストガバナーでもあるロブ・クラークスさんは、このロータリークラブを、「ロータリー歯車の真の意義に沿って行動し、ローターアクトからロータリークラブへと移行し、新しいローターアクトクラブを生み出す理想のクラブ」と評しています。

  • 皆さんの地元で革新的な方法を導入しているクラブがありましたら、ぜひご紹介ください(Eメール:club.innovations@rotary.org)。
  • そのほかのスローリーも、The Rotarianでお読みください。