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世界最高峰で財団100周年を祝う

山がなく、国土の一部が海抜より低い国、オランダ。この国で生まれ育ったオリバー・フリセンドープさんは、『ナショナル・ジオグラフィック』誌でヒマラヤ探検隊の記事を読んだ十代の頃から、登山にあこがれていました。「前人未踏の地で、極限状態で登山に挑んだ男たちの話に感動した」とフリセンドープさん。その彼が2017年5月、世界最高峰エベレストへの登頂に成功しました。 

アムステルフエーン・ロータリークラブに所属し、二児の父であるフリセンドープさん(47)が登頂に成功したのはエベレストだけではありません。世界の各大陸にある最高峰、いわゆる「七大陸最高峰」を制覇したのです。

エベレスト登頂に成功したオリバー・フリセンドープさん。

写真提供:Olivier Vriesendorp

すでに六大陸の最高峰を踏破していた彼も、エベレスト遠征に備えてトレーニングを強化。8カ月間、毎日有酸素トレーニングと筋力トレーニングを行い、週末には重いバックパックを背負って15マイルのハイキングをしました。出発前の6週間は毎晩、高山病のリスクを抑えるために、特別なテントで低酸素空気を吸引して睡眠しました。

4月のはじめにチベットに着いた遠征チームは、酸素の薄い高地に慣れるため、現地で数週間を過ごしました。登頂の日(5月21日)には、野ざらしの最も険しいルートを18時間かけて登りました。極寒で手足の指が凍傷にならないよう注意する必要がある、とフリセンドープさんは説明します。

ダウンスーツにロータリーのワッペンを付けて登山に挑んだフリセンドープさん。山頂に達したとき、持参したロータリー財団100周年の旗を取り出し、15分間、世界最高峰からの眺めを楽しみました(山頂では頻繁に時速125マイルの風が吹くため、旗を山頂に残してくることはできなかったそうです)。

七大陸の最高峰を制覇したフリセンドープさんは、次のように語ります。「8歳の双子の息子の父として、私のしたことが彼らのインスピレーションとなれば、と思います。登山に限らず、はっきりとした目標を立て、達成へのゆるぎない決意をもち、それに打ち込む覚悟ができていれば、何ごとも実現できると信じてもらえると願っています」

(記事:Anne Stein)

• 『The Rotarian』誌のこのほかのストーリー(英語)もお読みいただけます。