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「女児のエンパワメント推進者」のロータリー会員を表彰

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2022年3月、ニューヨークで開催された、UNICEF(国連児童基金)とのロータリーデーにおいて、6名のロータリー会員が「People of Action: Champions of Girls' Empowerment」(世界を変える行動人:女児のエンパワメント推進者)」として表彰されました。この表彰は、教育、保健、衛生に関するリソースを女児に提供し、女児が活躍できる環境を整えるための貢献を評価したものです。女児のエンパワメントは、シェカール・メータRI会長が掲げるイニチアチブの一つであり、今年度の奉仕プロジェクトの焦点とすることをクラブと地区に呼びかけています。

Momtaz Chowdhury(モムタズ・チョードリー
Dhaka Mavericksロータリークラブ(バングラデシュ)

バングラデシュのダッカにある支援施設「Shelter, Training, and Development of Underprivileged Girls」(恵まれない女児たちのシェルター、研修、発展)の副代表を務めるチョードリー氏は、女児に住居と食事、そして中等レベルまでの教育支援を提供しています。同団体では職業訓練を行っており、卒業後の就職支援も行っています。また、国際開発機関のBRACや、チョードリー氏のご家族で行っている教育支援プロジェクトを通じて、女児たちを支援しています。女児のリーダーシップと起業家精神を促進させることが地域社会にも役立つと考えるチョードリー氏は、銀行との協力の下、女性起業家向けの柔軟な融資を提供するとともに、新型コロナウイルスの影響で職を失った女性たちを対象とする小事業支援も行っています。


 

Mildred Fragante(ミルドレッド・フラガンテ
Cubao Metro Auroraロータリークラブ(フィリピン)

フラガンテ氏は、キャリアを通じて女性や子どもへの虐待に対する認識向上に尽力してきました。フィリピン政府の女性・子ども保護センターと協力して家庭内虐待を取り上げた国営テレビ番組「Women's Desk」(後の「Draw the Line」)でプロデューサーを務めました。また、女児のエンパワメントに取り組むリソース提供・教育プログラム「Aurora」と、ジャーナリストや作家と虐待経験者をペアにして、作家によって虐待の経験談をよりよく伝えられるようにするプログラム「Reconnect」を立ち上げました。さらに、2018-19年度クラブ会長として、グローバル補助金を確保し、虐待を受けた女児のためのシェルターを改築プロジェクトに取り組みました。


 

Elaine Ruiz(イレーヌ・ルイズ)
Senador Guiomardロータリークラブ(ブラジル)

ルイズ氏は、刑事司法制度下にある若い女性に専門的研修を提供するプロジェクト「Sewing the Future」のディレクターです。このプロジェクトでは、裁縫職、職工、サービス業に従事するための準備を行い、出所後に仕事を見つけられるよう支援し、再犯の可能性を低くすることを目指しています。女児たちと司法制度の間の連絡役を務めるルイズ氏は、地域社会での経済的パートナーシップを確立する上で不可欠な役割を担っています。


 

Srinidhi S U(スリニディ S U)
Swarna Bengaluruローターアクトクラブ(インド)

スリニディ氏は、ローターアクトを通じて、地域社会の女性や女児の健康ニーズに力を注いできました。2018年に月経衛生管理プロジェクトの委員長を務め、その後、ベンガルール市周辺で月経衛生、甲状腺がんや乳がん、HPVなどの女性の健康問題に取り組む活動「Project Sthree」を立ち上げました。この活動では、リーダーシップや安全に関する研修も行っています。また、男性に月経の問題について話し合ってもらうことを目的とした、第3190地区主催による「Red Dot Talks」にも参加しています。彼の活動により、5,000人以上の女児が月経衛生に対する認識を深めることができました。


 

Lydiah Njoroge(リディア・ニョロゲ
Kiambuロータリークラブ(ケニア)

ニョロゲ氏は、アフリカでの健康教育を目的としたグループ「HEART」の「Freedom for Girls」プログラム責任者で、ケニアやその他の東アフリカ地域に住む約30万人の女児たちが健康に暮らし、通学できるようにするための衛生用品を提供してきました。ニョロゲ氏は、月経の問題が女児教育へのアクセスにどのような影響を与えるかについて幅広い調査を実施したほか、米国とケニアのロータリークラブや、Procter & Gamble社による女児教育支援プログラムとも協力し、女児へのリソース提供と教育支援を行うためのパートナーシップを促進してきました。また、上述の「Freedom for Girls」プログラムを通じて、500以上の学校で女児を支援し、女子生徒のためのメンタリングについて1万人以上の教師に研修を行いました。


 

Motalib Weijters(モタリブ・ヴァイタース)
Udenロータリークラブ(オランダ)

オランダ人の両親のもとに養子として育ったヴァイタース氏は、生みの親のことも、母国バングラデシュの生活についてもほとんど知りませんでした。1994年、彼は家族と再会。現地の人びとが必要としているものを知ったヴァイタース氏は、水と衛生のプロジェクトに取り組み、その後、母子のための診療所を設立しました。また、子宮頸がんと乳がんの治療センターを設立し、支援を必要とする女性や女児への医療サービスを行っています。これらの取り組みにより、21,000人以上の人びとを支援してきました。診療所は、オランダとバングラデシュの非政府組織とロータリークラブによる財務支援を受けています。


 

本稿は、「Rotary」誌2022年5月号に掲載された記事を翻訳したものです。