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世界中で活躍する「世界を変える行動人」

2022年2月

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米国

2020年の戦没将兵追悼記念日(メモリアル・デー)の週末にジョギングをしている際、パトリック・シェアーズさんはその日にふさわしい休憩場所を発見しました。テネシー州の地元フランクリンにある古い市営墓地です。Downtown Franklinロータリークラブ会員のシェアーズさんは、文字が判読できないほどひどい状態になっている墓標がいくつもあることに心を痛めました。その年の秋、同クラブはこの地域内にあるいくつかの歴史的な墓地を復元するプロジェクトに着手しました。その約1年後には、ほかの地域のロータリークラブ会員や地元の学校の生徒も含めて127人のボランティアが、保存協会の推奨するバイオ洗剤とブラシを手に、560基の墓石と台石と140本の区画柱を掃除しました。ある墓地では埋葬されている81人が市の埋葬記録台帳に記載されていないことを発見しました。このプロジェクトが行われなかったら永遠に埋もれていた事実です。

カナダ

マニトバ州ポーティジ・ラ・プレーリーのアイランドパークは、1世紀以上にわたって人びとが集う場所となってきました。Portage La Prairieロータリークラブは2019年に人気の高い湖畔の公園内のエリアを蘇らせる段階的な150,000米ドル規模のプロジェクトを考案。このエリアにディスクゴルフのコースも設置しています。 「カモの池にかつての美しさを蘇らせて、さらに新しい名所を作ろうと思ったんです」と同クラブ会員のプレストン・マイアーさんは言います。2020年以来、同クラブは滝を再設計・構築し、フェンスと照明を設置し、特別イベントが開催できるパーゴラ(つる棚)つきのデッキを創設しました。「募金活動を行うだけじゃなくて、ちょっと汗水たらして働けるような、手足を使って足跡を残せるようなプロジェクトが実施したかったんです」とマイアーさん。

  • 25.00%

    全世界の湿地帯のうちカナダが占める割合

  • 300.00,000

    欧州のドラゴンボートレース競技人口

イングランド

Skiptonロータリークラブが主催する毎年恒例のドラゴンボートレースは昨年パンデミックにより中止されましたが、今年の9月には150人を超える参加者が集まりました。コモドドラゴン、クレイヴンレイヴン、レインボーロケットなどのあだ名がついた13組のチームが、参加者の選んだ慈善団体宛てに約17,000ドルの寄付金を集めました。同クラブ会員のアンドリュー・ゴールドさんによると、2018年と2019年には合わせて30,000ドルの寄付金が集まったそうです。このレースは、ドラゴンボートレースをかつて企画したことがある同クラブの元会長である父親の故ブライアン・ラドラムさんを偲んで、2017-18年度クラブ会長のマーク・ラドラムさんが発案したものです。40名の会員の半数が200メートルのレース開催を手伝いました。

インド

女性オンリーのAhmednagar Priyadarshinロータリークラブが主催したポスターコンテストに、いくつかの州の学校やインターアクトクラブから250人を超える生徒がプロジェクトに参加。絵具とクレヨンでポスターを描きました。Freedom from Polioポスターコンテストでは、「ポリオワクチンを摂取して全世界からポリオを根絶させることの重要性」を打ち出した、と5人の審査員のひとりを務めた同クラブ会員のビンドゥ・シルサスさんは言います。同クラブは地区内のポリオプラス委員会委員長に参加してもらい、FacebookとWhatsAppのグループに呼びかけてコンテストの宣伝を行ってもらいました。「オンライン実施でしたので、優勝者のE証書を発行するのと地元の新聞紙で結果発表を行うために費用がかかっただけでした」と続け、メッセージ性のある想像力を安価で開発する結果となったと言います。

  • 1.00億1000万

    2021年1月の3日間で予防接種を受けたインドの児童数

  • 80.00%

    フィリピン全州のうちマングローブ林が存在する州

フィリピン

マングローブ林はフィリピンの沿岸生態系を支えています。薬、アルコール、木材の原料となり、サンゴ礁に住む魚たちの隠れ家となり、台風の際には防波堤となります。11月に、Bacolod-MaraparaロータリークラブはVictoriasロータリークラブ、Maraparaローターアクトクラブ、Pasil Fisherfolks Associationやその他の地元団体と協力して、海に生えるマングローブ林を強化すると同時に漁村のエコツーリズムを推進するという一石二鳥のプロジェクトを実施。約1,000本のマングローブの苗を植え、観光客に貸しだすための伝統的な小屋が2軒建てられる竹の建築資材を漁師に提供しました。「世界中でマングローブは危機に晒されていますが、大事な木です」とBacolod-Maraparaロータリークラブ会長のローランド・コロナさんは言います。「マングローブ林の保護と回復には力を入れるべきです」

 

 

この記事は、Rotary誌の2022年2月号に掲載されました。


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