ポリオの撲滅は世界の義務
記事:Arnold R. Grahl
国際ロータリー・ニュース:2010年6月22日
6月22日の第3回本会議、世界のポリオ撲滅を目指すロータリアンにエールを送る世界保健機関の世界ポリオ撲滅推進計画責任者、ブルース・アイルワード氏。写真:
Monika Lozinska-Lee/Rotary Images
カナダ、モントリオールで開催されている2010年RI国際大会にて、25年を数えるポリオ撲滅活動を完遂させるよう激励を受けたロータリアンは、ロータリーによるポリオ撲滅の誓いを新たにしました。
6月22日、第3回本会議が開かれ、世界保健機関の世界ポリオ撲滅推進計画責任者、ブルース・アイルワード氏が講演を行いました。アイルワード氏は、ポリオ撲滅が間近に迫っている現在の状況と、ロータリーが描くポリオのない世界が現実のものとなろうとしていることを大会の出席者に訴えました。
その前日となる6月21日の夜、元ポリオ患者のラメシュ・フェリスさんが、大会会場である Palais des congrès からモントリオール旧市街の Bonsecours Market までの道のりを、手こぎ式の自転車で移動しました。これは、Bonsecours Market の外壁に、ポリオ撲滅を訴える「En finir avec la polio(End Polio Now)」の文字をイルミネーションで照らすイベントの一環として行われました。同日に行われた第2回本会議では、20カ国以上の政府高官やその他の著名人の署名が記された、「アフリカ・キックアウト・ポリオ」キャンペーンのサッカーボールが、雷鳴のような拍手喝采の中、会場に到着しました。
「ロータリアンの皆さまの善意があったからこそ、ポリオ撲滅活動を抜本的に推し進めてくることができました」と、アイルワード氏はポリオとの闘いにおけるロータリアンの貢献を称賛しました。
アイルワード氏はさらに、タジキスタンにおける最近のポリオ発症事例を挙げ、撲滅活動を完遂させることは決して容易なことではないと指摘しました。タジキスタンでは、ポリオウイルスによって成人の死者が出たほか300人の子どもが感染し、国境は封鎖され、国家間の移動が禁止されています。タジキスタンにおける惨状は、ポリオ撲滅活動の失速を如実に物語るものだとアイルワード氏は説明します。
「ロータリアンの皆さまは、この12カ月でポリオ撲滅が可能であることを実証し、世界もまた、失敗を通じて多くのことを学んできました。今、この闘いに全力を尽くす重要性はずっと高くなっています」とアイルワード氏。
タジキスタンでのポリオウイルス発生を受け、48時間後にはポリオ・プラス基金から総額50万ドルの緊急資金が投じられました。現在、現地の状況は沈静化しつつあるとアイルワード氏は述べます。同氏はまた、現存する2種類のポリオウィルス両方に効き目がある二価ワクチンに言及し、インドのビハール州、ウッタルプラデシ州の両州において過去6カ月間ポリオが未発症であることを報告しました。
「ポリオ撲滅に向けた皆さまの活動には目を見張るものがあります」とアイルワード氏。「皆さまは、超我の奉仕を実行すると同時に、ロータリーを世界の舞台へと押し上げたのです」
ポリオ・プラス・コートジボアール委員会委員長で、アビジャン・ビエトリー・ロータリー・クラブ(コートジボアール)の会員であるマリー・イレーヌ・リッチモンド・アオゥアさんは、第2回大会本会議において、「アフリカ・キックアウト・ポリオ」キャンペーンのボールをジョン・ケニーRI会長に渡し、署名を書き入れてもらいました。
「ポリオ撲滅は義務であり、選択肢の一つではありません」とリッチモンド・アオゥアさん。「私たちは、子どもの命を奪い、身体の自由を奪うこの恐ろしい病から、アフリカ、東南アジアを含む全世界を救うために、最後の一押しに全力をかけなければなりません」
ホワイトホース・ロータリー・クラブ(カナダ、ユーコン州)の会員であるフェリスさんは、2008年、手こぎ式自転車でカナダを横断し、ポリオ撲滅活動のために300,000カナダドル(294,100米ドル)の募金を達成しました。6月21日、警察の協力を受けたフェリスさんは、インターナショナル・ポリオ・プラス委員会の ロバート S. スコット委員長やロータリー家族の青少年たちとともに、モントリオール旧市街の Bonsecours Market まで、自転車に乗って移動しました。