日本人奨学生がパリ郊外で被災者支援コンサート
記事:国際ロータリー・ニュース
国際ロータリー・ニュース:2011年5月19日
聴衆だったあるフランス人は「とてもレベルの高い素晴らしい演奏会だった」と感想を述べました。写真提供:大久保美紀
「“2011年3月11日”― 東日本を襲った大震災のこの日にちを、日本国民は忘れることはないでしょう。日本から遠く離れたパリに住む私たち海外在住の日本人にとって、テレビやインターネットで見る震災直後の祖国の変わり果てたイメージは、あまりにも衝撃で心に深く傷跡を残すものでした」 こう語るのは、現在、ロータリー国際親善奨学生としてパリに留学中の日本人、大久保美紀さん(京都中ロータリー・クラブより推薦)です。
震災の数日後、被災者支援のための募金コンサートの企画を思い立った大久保さんは、自身の受入クラブであるムードン・ロータリー・クラブ(フランス)に協力を求めました。クラブ会長のクロード・ヴェルサイユさんと幹事のカトリーヌ・ムノーさんは、このコンサートへの支援を快諾しました。「コンサートの企画に協力することをクラブが決めたのは、勇気をもって復興の努力をしている日本の方々に対する尊敬と支援の気持ちを示したかったからだけではなく、一人の若き奨学生を通じて日本とその文化について多くを発見できたからです」と、ムノーさん。「(ロータリー日本地震災害復興基金の)資金は、世界中のクラブが日本でマッチング・グラントのプロジェクトを実施するために活用できるものです。私たちも、マッチング・グラントのプロジェクトで協力できる日本のクラブを探しているところです」
ムードン・クラブの協力の下、地域社会内でポスターの掲示や広告の配布を行ったほか、クラブのウェブサイトや、大久保さん自身のウェブサイト、そしてムードン市役所のウェブサイトでも宣伝し、集客を呼びかけました。また、演奏会前日には、パリで購読者数トップを誇る新聞、「Le Parisien」紙にも取り上げられました。
コンサート当日の4月29日、大久保さん自身が所属するソルボンヌオーケストラとホルンアンサンブルのメンバーが、ムードンにあるノートルダム教会で演奏し、美しい音色で聴衆を魅了しました。さらに、地元のコーラスグループ「Chic Choc」も参加したことで、地元住民の客足がさらに伸びました。
入場無料で開催されたコンサートには、およそ150人(演奏家を除く)が来場し、多くの人々が被災者支援のために義援金を寄せ、当日のみで2000ユーロ(約2,800米ドル)を募金しました。さらに、ムードン・ロータリー・クラブが1,500ユーロ(約2,200ドル)を追加で寄付したことにより、このコンサートによる募金総額は3,500ユーロ(約5,000ドル)にも上りました。集められた義援金は、2011年ロータリー日本地震災害復興基金に寄付されます。被災地復興および日本経済全体の復興のためにこの義援金が役立てられることを、大久保さんは期待しています。
「私のようなまだ経験の乏しい学生が外国でこのような催し物を企画し実行できたのも、ロータリアンの皆さんの経験豊富で卓越した行動力、そして人徳から築かれた人脈があったおかげです。ムードン・クラブ、そして出演してくださった音楽家の皆さんに、本当に感謝しています」と大久保さん。「今回のコンサートは、世界中で多くの人によって実現されているチャリティー活動やボランティア活動のひとかけらにすぎません。今も、困難な状況から立ち上がろうとしている方々がいるでしょう。協力する心を大切にして、長い目で、しっかりとした足取りで、一日も早い復興を願い、努力を続けていきましょう」