インドの子供たちに笑顔を
記事:Peter Schmidtke
国際ロータリー・ニュース:2010年11月23日
スボード・シン医師。元患者のピンキ・ソンカールちゃんとともに。写真提供:
Smile Train
スボード・クマール・シン医師は、2004年以来、口唇裂と先天性の口蓋疾患を治す手術を1万2千回以上行ってきました。その患者の中でも有名となったのが、ピンキ・ソンカールちゃんです。ピンキちゃんは、2009年に短編ドキュメンタリーの部門でアカデミー賞を受賞した「スマイル・ピンキ」(メーガン・ミラン監督、39分)の登場人物です。
インド、ウッタルプラデシュ州、ワーラーナシー・ミッドタウン・ロータリー・クラブの会員で、1996-97年度に研究グループ交換でブラジルに赴いたことのあるシン医師は、当時5歳だったピンキちゃんの口唇裂を治しました。250米ドルの費用がかかる手術は、国際的な慈善団体「Smile Train 」を通じて無料で行われました。同団体は、恵まれない子供たちに口唇裂と口蓋裂の手術を行い、口唇裂に関連する研修を医師に提供しています。
手術前は、ほかの子供たちからいじめを受けていたために学校に通うことができなかったというピンキちゃん。
「口唇裂を患うインドの子供たちの生活といったら実に悲惨なものです」とシン医師は話します。「教育を受けずに隔離されて育ち、友達もいません」手術を受けずに育った子供たちは、発話障害に加えて、幼児期の摂食困難などが要因で平均寿命がほかの子供たちよりも15年短いとシン医師は説明します。
映画の中では、45分の手術と5日間の入院の後に、母親の元に戻ってきたピンキちゃんと父親の姿が映し出されています。娘の美しい顔を見た母親の目からは喜びの涙がこぼれ落ちました。
映画の最後のシーンでは、ピンキちゃんが友達といっしょに笑ったり、シン医師から手術を受けたもう一人の子供、11歳のグタル・チャウハンちゃんがクラスメートとともにクリケットをする姿があります。「Smile Train」によると、二人とも現在、学校に通い、よい成績を収めているそうです。
これまで、2百人以上の子供に口唇裂と口蓋裂の手術を行うために、世界中のロータリー・クラブから「Smile Train」を通じて直接資金が送られています。2007年には、ワーラーナシー・ミッドタウン・ロータリー・クラブとマンズフィールド・ロータリー・クラブ(オーストラリア、ビクトリア州)による15,756ドルがかりのロータリー財団マッチング・グラント・プロジェクトで、シン医師らが1万8千回以上の手術を行ってきたワーラーナシーの病院に、医療機器や手術用機器が提供されました。
「手術の後に、人生が大きく変わった多くの患者を見てきました」とシン医師。「『Smile Train』を通じて、彼らは自信を取り戻すことができたのです」
本記事は、「リコネクションズ 」のために執筆されたものです。