ロータリアンとエイズの闘い
記事:Marion Bunch
ロータリー・ニュース:2012年12月1日
「家族の健康とエイズ予防のためのロータリアン行動グループ」を創設し、現在CEOを務めるマリオン・バンチさん。医療ミッションで訪問したナイロビ(ケニア)にて。
写真提供:Marion Bunch
世界エイズデー(12月1日)は、私にとって大きな意味があります。1994年に、2番目の息子をエイズで亡くしたからです。
当時、米国ではエイズに対する偏見が強く、息子の病について誰にも話すことができない辛い日々が続きました。しかし、息子を亡くして3年が経過したある日、「お母さんは何もしてくれないんだね」という息子の声が聞こえたのです。まさにこの瞬間、私の進むべき道が決まりました。
1998年、所属するロータリー・クラブを通じて活動の第一歩を踏み出しました。当時のクラブ会長が賛同してくれて、この後押しがあったから、私は現在も熱心なロータリアンでいられるのだと思います。その頃はエイズ専門家のロータリアンが周辺にいなかったので、まずHIV/エイズ分野で活動する地元団体と協力関係を結び、米国ジョージア州の中学生にエイズ教育を行うプロジェクトを開始しました。今日までに、この教育を受けた生徒は45万人に上ります。
2001年、アフリカを訪れた私は、米国と発展途上国の間の歴然とした貧富の差を目の当たりにし、ケニアのナイロビでは、劣悪な環境にある巨大なスラム街で大きな衝撃を受けました。そこには、エイズで親を失い、食べるものもなく、地域社会から疎外され、授業料や制服代を払えないために教育を奪われた2,000万人の孤児がいたのです。
アフリカ諸国でお会いしたロータリアンの方々は、この問題への取り組みに関心を抱いていた私を好意的に受け止め、歓迎レセプションを開いてくれました。その年、私は「Rotarians For Fighting AIDS(エイズと闘うロータリアン行動グループ)」を結成(RI理事会による承認は2004年)、以後、このグループを通じて、エイズ問題のために何かをしたいと望む何千人ものロータリアンと出会いました。
これまでの道程を振り返ると、深い感慨を覚えずにはいられません。私は、公衆衛生の専門家からアイデアを得て、多くの方々に支援していただいたほか、世界各地で良き助言者とお会いすることができました。子どもと家族をサポートするには、自分一人の力だけでなく、パートナーシップを築くことが大切です。
この行動グループは、現在、「Rotarians For Family Health and AIDS Prevention(家族の健康とエイズ予防のためのロータリアン行動グループ)」と名称を変え、2013年5月に大規模な保健イベントを実施することを予定しています。このイベントでは、365クラブのロータリアンの協力を得て、3カ国400カ所の20万人の人々に、あらゆる医療ケア(HIVテスト、ポリオの予防接種、結核とマラリアの検診を含む)を提供します。私たちは、コカ・コーラ・アフリカ財団、疾病対策センター(CDC)、米国国際開発庁(USAID)、デルタ航空のほか、100を超える医療分野の非政府組織や各国の保健省とパートナーシップを築いており、本当に恵まれていると感じます。
私は決して頭の切れる人間ではなく、これまでにも多くの課題に直面してきました。しかし、息子が生前に経験した苦しみを知っているから、私は決してあきらめませんでした。子どもの存在が大きな後押しとなるのは、親なら誰しも経験したことがあるでしょう。しかし何よりも、ロータリーの力と、それを支える世界中の方たちの存在が大きな原動力となりました。ロータリーの一員であることに、私は強い誇りを抱いています。
家族の健康とエイズ予防のためのロータリアン行動グループの詳細
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