パキスタン洪水被災者をロータリアンが支援
記事:Ryan Hyland
国際ロータリー・ニュース:2010年8月24日
(写真上)パキスタン洪水の被災者に食糧と救援物資を渡すボランティア。(下)大洪水の後に道端で生活する被災者たち。写真提供:ラワルピンディ・ロータス・ロータリー・クラブ
数十年ぶりという大洪水に見舞われたパキスタンの被災者を支援するため、ロータリアンが懸命な取り組みを行っています。
国土の約3分の1を占める低地帯で大洪水が発生し、川沿いの橋や道路、村全体が流され、1,600人の命が奪われました。国連の推定では、400万人が住む家を失いました。
「パキスタン国民には、これほどの甚大な自然災害に対する備えがまったくありませんでした。被害状況は、日に日に悪化しています」と話すのは、第3272地区(アフガニスタン、パキスタン)ガバナーのシェザード・アメッド氏です。「この状況をどう乗り越えていけばよいのか見当もつきません」
数百万の子どもが、不衛生な水や虫が原因で、下痢、コレラ、急性呼吸器症に感染し、800万人が現在も人道的救援を緊急に必要としています。国連では、大洪水による経済コストが数十億ドルに上ると予想しています。
「当地区のロータリアンの被害はさほど深刻でない一方、大きな被害を受けた人々を救う道義的責任が私たちにはあります」とアメッド氏は言います。同地区のクラブは、食糧、きれいな水、医薬品などを集めて援助にあたっています。
アメッド氏はまた、長期復興活動の監督を行う地区救援委員会を設置しました。この委員会は、パスト・ガバナー、ガバナー・エレクト、ガバナー・ノミニーをはじめとする地区指導者で構成されています。「これまでに、世界中のクラブと地区から、莫大な支援が寄せられました」とアメッド氏。「ロータリアンたちは、この人道的支援のために多くの義援金が集まるよう、互いに意欲を高め合い、友人たちにも協力を呼びかけています」
救援活動
この洪水被害を受け、ロータリー財団管理委員会は、被災地の長期的復興を支援するロータリー・プロジェクトのための義援金を受け付けています。パキスタン洪水復興基金に関する詳細はこちらからお読みください。
アメッド氏の地区はまた、世界中のロータリー・クラブが後援する草の根の災害救援団体、シェルターボックスと手を組み、緊急援助物資を配給しています。同団体は、5,000個の浄水フィルターと2,500個の水容器を被災地に送る予定です。また、1,900枚以上のテントと600箱以上のシェルターボックスセットが、既に発送されました。
このほかにも、シャープスタウンロータリークラブ(米国テキサス州ヒューストン)が、救援物資の詰まった12メートルの長さのコンテナを用意し、アメッド氏の地区および第3271地区と協力してカラチに届ける手配を行なっています。カラチでは、現地のロータリー・クラブが物資の配給を手伝います。
一方、パンジャブのムルタン・メトロポリタン・ロータリー・クラブは、地元の病院5カ所に洪水被災者キャンプを設置するとともに、テント、家庭用品、食糧、医薬品などを集める活動を行っています。
ロータリー・クラブが提唱する救援団体、ワールド・ウォーター・ワークス(World Water Works)も、シンド州南部に、水浄水器の入った箱600個以上を送りました。ワールド・ウォーター・ワークスの会長で、英国のチェルウッド・ブリッジ・ロータリー・クラブに所属するヒューゴ・パイク氏によると、それぞれの箱に、4人家族全員が1年間毎日、約2リットルの水が飲めるだけの浄水キットが入っているとのことです。「このような危機的状況が数週間続くと見られています」とパイク氏は話します。「しかし、第1200地区のロータリアンは、全力で支援していく心構えがあります」
第3271地区ガバナーのサイード・シャハブ・バルキ氏は、被災地域の再建計画において、ロータリー・クラブが大きく貢献できると指摘します。「これほど大規模な洪水は前例がなく、被災範囲も広大な地域に広がっている」とバルキ氏。「長期的な復興は、つらく、大変な仕事になるでしょう。しかし、わが地区と第3272地区のすべてのクラブが、支援を約束しています」